カッサ

刮痧 痧の色

今回は刮痧で皮膚を擦った後に出現する痧の色についてです。

中国で刮痧を受けたことがある方は分かると思うのですが、

刮痧板でガリガリとものすごい力で擦られます。

痛みを伴うことも多々です。

日本ではそこまで力を加えて行わないとは思うのですが…。

刮痧板で皮膚を擦った痕は何もなければ皮膚が赤くなるだけなのですが

血管から出た血液が「痧」という血斑が生じます。

その種類と色について解説していきます。

一般的に

少量の紅色の「痧」は軽い現象で気血の循環が若干悪いことを示します。

「痧」が密集し紫紅色の場合は滞っていること、瘀血を示します。

黒色の「痧」は四肢末端に出現し邪が内臓にいることを示します。

写真つきで具体的に説明していきます。

少々グロテスクな写真です。

紅色

血熱を示します。

表証で病状は軽い状態です。

紫紅色

邪が体内に侵入した状態で経脈瘀滞を示します。
邪は内臓には到達しておらず、表層にいる状態です。

紫色

邪が内臓に侵入していることを示します。
胃寒が出現しやすく寒さを感じやすくなります。

紫黒色

邪が内臓に侵入し、経脈血瘀、湿邪、病気を発症しやすい状態を示します。

比較的重い状態です。

黒色

重度の邪気が内臓に侵入している状態で経脈血瘀が非常に瘀滞していることを示します。
重い疾患になっている状態です。




以上が痧の色の種類です。
中国では刮痧後、このような「痧」の反応が出ているのを見てきましたが、
本当によく身体の状態を表してくれます。
ABOUT ME
中医セラピスト・伊藤
中医セラピスト・伊藤
作業療法士として脳外科のリハビリテーションに携わった後、中国に渡り中西医結合医療現場にて渡航医療のリハビリテーションに携わってきました。この経験をきっかけに中医科に興味を持ち、 広州市の邦里国際医療団に所属。中医師助手として老中医師から中医基礎・臨床を教わってきました。 5年間中国で経験を積ませてもらい、現在は栃木県宇都宮市で中医関連の仕事をしています。 本場中国で教わってきた脈診、陰陽五行理論を使った経絡治療を得意としています。 ブログは中国でお世話になった方々の支援を得ながら書かせていただいています。