茶療とは中医の考え方でお茶の薬効成分で体質の改善、病気予防をする考え方です。
中国ではお茶屋さんが沢山あってお茶の効能について聞く機会がたくさんありました。
しかも中国茶の種類が多い!
中医職種の方々と働いていると皆さん気候とその日の自分の体調に合わせたブレンド茶を作ってきてて…。
その当時お茶の話をたくさんしました。
お茶は水分補給の他に殺菌作用やリラックス効果もあり、中医では薬膳茶、茶療といった飲み方で身体を調整する効果もあって…とても奥深い世界です。
お茶は日本人にも馴染みが深く、毎日自分に合ったものを飲むことによって健康を保つことができます。
今回は秋の季節の茶療と題しまして秋に身体を養生するお茶の種類と飲み方を紹介します。
秋の茶療のポイント
秋は白露以降は夏の暑さが徐々に消えてきて過ごしやすくなる季節となります。
秋は肺が傷みやすく、このような季節の変わり目は脾・胃の消化器が虚弱になりやすい傾向にあります。
また、昼は熱く・夜は寒くなるので抵抗力低下してしまう・風邪にかかりやすくなってしまいます。
そのため、ポイントとしては
・温かい補気のものを摂る
・寒さに慣れる抗寒能力を上げる
・肺・脾・肝を養生する
といった対策をして風邪になりにくい身体を作ることが大事です。
この中でも肺・脾・肝を養生する補気のお茶について詳しく解説していきます。
肺と大腸に効くプーアル茶
秋は燥の季節であり、乾燥と昼間の熱は肺に負担を与えます。
肺が敏感な方は咳が出る、咽喉がイガイガするといった症状が出やすくなります。
茶療では燥熱による身体の調整を大腸にスポットを当てて考えます。
肺(陰)と大腸(陽)は相対して繋がっており大腸に温潤を与える、腸を綺麗にする、通便を良くすることが肺にも良い効果をもたらすとしています。
大腸の気・血・水のバランス・流れを良くすることで肺気の流れを良くすることができるからです。
大腸に温潤、通便、腸を綺麗にする効果があるのはプーアル茶です。
正式に言うと中国茶の熟性プーアル茶が良いです。
咳や咽喉が乾燥で影響を強く受けている方は梨をお茶に入れて飲むと良いです。
肺火・燥を梨が潤してくれます。
梨の薬膳茶は以前紹介しましたので、こちらをどうぞ↓↓。
秋 梨 薬膳茶 養生|宏福中医研究会 (koufuku-chui.com)
紅茶を使用していますが紅茶も潤いをもたらす作用がありますので紅茶もオススメです。
肝を補気する緑茶
秋は養肝に適した時期で中医では養肝の黄金期だと言われています。
肝臓にスポットを当てた飲み方ですと緑茶が良いとされています。
特に春に摘まれた茶葉のものが良いです。
平肝益気、清肝明目の作用がありこの時期に飲むと目を養うの効果もあります。
しかし、緑茶は寒性の作用が強いので飲みすぎると身体を冷やしてしまいます。
また、濃くいれすぎてしまうと腎陽を傷めてしまうこともあるため、程よい濃さの淡で入れて飲んで下さい。
脾を補気するウーロン茶・紅茶
燥熱に対しては発酵茶が良いとされています。
ウーロン茶・紅茶は発酵茶であり利湿作用、潤肺作用、また養肝作用もあります。
入れたての熱々のお茶を飲んでしまうと熱さで脾胃がダメージを受けてしまうこともあるので適度な温度に冷ましてから飲むのが脾胃養生の飲み方のポイントになります。
以上が秋季に飲むと補気作用のあるお茶です。
肺・脾・肝3種類お茶と紹介してきましたが、その時の体調や気分に合わせて飲んでみて下さい。
注意点として、どのお茶も温かい適度な温度で飲んで下さい。
抗寒能力をつける、という観点ですと冷たいお茶をこの時期に飲むことは避けて下さい。
寒気が身体に停滞してしまいます。特に女性は男性よりも身体が冷えやすくなっていますので注意してください。