中医関連の紹介

中国広州 駐在員の体調不良

中国在住の頃、私がリハビリテーション部門にいた時のクリニックでは中国で働く日本人駐在員が多くかかりに来る所でした。

私は平日に予約があればクリニックに行く体制でしたが、有難いことに男性の日本人駐在員も整形外科リハビリテーションで担当させていただく機会がありました。

日本人駐在員の実態は過酷な労働で残業制限なしの働き方は当たり前で、クリニックにかかる症状から日々の仕事中心の生活でストレスが蓄積されている方が多かったです。

家族帯同の駐在員もいましたが、やはり海外駐在は単身赴任で男性一人で来る方が多いのが実態です。

今回は中国に住む駐在員の身体の整え方について、私の経験と考察になってしまいますが書いていきたいと思います。

中国人駐在員の実情

中国に駐在員として単身で来る方の最初の壁は言語とカルチャーの違い、そして海外ならではの孤独感に精神を消耗してしまう実態があります。

ましてや、中国人の働き方、時間軸は日本人とは全く異なるもので、日本人駐在員は先ずそこで神経がすり減ってしまうのです。

駐在員の方々は企業から能力を評価されて選ばれた人たちです。

仕事処理の能力も高い方々が多い印象がありました。

しかしその反面、中国という異国ではご自分の能力を発揮できなくて困っている人が多い、という印象がありました。

それは、中国文化に馴染めない、言葉が通じない、気候が日本と異なるので体調を崩しやすくなった、会社のストレスが蓄積されて発散ができない、といったことが挙げられます。

特に会社のストレスは深刻で部下の中国人の仕事のペースと日本側の要求が合わずに板挟みになって精神がすり減って身体・心に支障をきたしている方が多かったです。

そのストレスにより風邪をひきやすくなったり、肩こり・腰痛がひどくなってクリニックにかかる駐在員が多くいました。

私の主人でさえ、5年ほど全く風邪をひかない健康体の人でしたが、中国に渡ってからは度重なるストレスと気候の変化で2回程インフルエンザになっていました。

老中医師の駐在員医療

中医診療所に移ってから、以上の話を師である李老中医師としました。

李中医師からこのようなアドバイスをもらいました。

「国が変わると水の質、気候が変わるから身体の属性が変化することになる。陰陽バランスが崩れてそれに加えて日本人は強いストレスが加わるから身体の負担は大きい。環境が変わると先ず身体の陰陽バランスを整えることを大事にするといいんだけどね」

気候の変化も日本は四季のある気候ですが、広州市は亜熱帯で夏の気候が長く続きます。

広州市の亜熱帯気温は30度以上の気温が半年以上続き、季節の変わり目は寒暖差が最も厳しい時期となります。

広州に来て1年目はだいたいの人は身体が慣れず、体調不良に見舞われます。

また、医療相談で最も多かったのは水の質が変わることによる身体のトラブルです。

水は中国は硬水、日本は軟水です。

中国、日本を行き来していると、水が変わるので便トラブル口渇といった症状が毎回起きてしまいます。

このように環境のストレスも蓄積され、身体に負担をかけてしまいます。

中医診療所での老中医師による駐在員の医療は、中医薬の煎じ薬、中医師による経絡治療のこの2つを組み合わせて身体の陰陽バランスを徐々に整えて身体を丈夫にしていく方法が取られました。

内側からじっくり、という感じでお客さんが診療所に来る回数は多くなってしまいますが手厚くケアする、というのが方針だったようです。

どうしても医療に速効性を求める方には不向きですが、中医診療所に土日に通ってくれていた駐在員からは「疲れにくくなった」「疲れても疲労がすぐに取れる」「ストレスを流しやすくなった」といった声も聞かれました。

孫子の兵法でも健康な身体は必須事項

ビジネスパーソンに読まれている孫子の兵法は身体のコンディションを整えていくことは必須と書かれています。

「五行に常勝無く、四時に常位無く、日に短長有り、月に死生有り。」

田口佳史 著 「超訳 孫子の兵法 最後に勝つ人の絶対ルール」より引用

この言葉の意味を解説しますと、この世は五行木・火・土・金・水の5つの気は、相生・相克しながら循環して四季・月日を作り出しています。

この自然の気の流れに順応した身体を作り、絶え間なく五行の気をバランスよく循環させていくことで不死身の身体を作ること、という意味です。

四季・月日に順応する、ということは自分の身体が変化に柔軟であり、適応している状態です。

これが「生命力の塊」のような自分を作り不死身のような自分を作り出すことができるのです。

このエネルギーがみなぎる「生命力の塊」状態は自分の能力をフル活用できる状態です。

自分の能力フル活用には、ストレス、疲労を流せるぐらいの体力と気力が必須です。

ストレス・体調不良で疲労困憊だと身体が負けてしまい、心が弱気になった状態で仕事と向き合わなくてはなりません。

このような状態では、ここぞという時に自分で自分の能力を発揮できないのです。

例として中国在住時に関わらせていただいた実業家の方の話をさせていただきます。

この方は情報アンテナが非常に高くて、バイタリティーに溢れていて、ここぞと思うと行動が早いし、“敏腕”“エネルギッシュ”という言葉が非常に似合う人でした。

そして、身体が非常に丈夫なのです。

生活にメリハリもあってエネルギーを蓄えて、ここぞという時に集中力と瞬発力を発揮する人でした。

仕事に関しては正に狩りをする寅です。奥さん曰く家ではぐうたらな寅のようでしたが…

もし中国広州在住の方で、この記事が目に留まりましたらちょっとした不調の時にご自分の身体のバランスを整える中医医療も視野に入れてみて下さい。

広州ですと日本にはない本格的な中医医療が受けられますので是非ご自分の身体で体感いただけたらと思います。

私が勉強させていただいていたヒールフォートクリニック(宏福診療所)ですと日本人をたくさん治療して実績を積んできたベテラン中医師が常駐していますのでオススメです。

宏福診所 ヒールフォートクリニック Healfort International Medical Center

中国広東省広州市天河北路365号寰城中心広場705室

+86-20-3861-9522(日本語可)

予約は微信でも受け付けています。

微信の連絡先は広東ジャピオン、whenneverをご覧ください。

ABOUT ME
中医セラピスト・伊藤
中医セラピスト・伊藤
作業療法士として脳外科のリハビリテーションに携わった後、中国に渡り中西医結合医療現場にて渡航医療のリハビリテーションに携わってきました。この経験をきっかけに中医科に興味を持ち、 広州市の邦里国際医療団に所属。中医師助手として老中医師から中医基礎・臨床を教わってきました。 5年間中国で経験を積ませてもらい、現在は栃木県宇都宮市で中医関連の仕事をしています。 本場中国で教わってきた脈診、陰陽五行理論を使った経絡治療を得意としています。 ブログは中国でお世話になった方々の支援を得ながら書かせていただいています。