最初に所属させていただいた国際医療クリニックの中西医結合医療について書きます。
私が所属していたのは中国の一般病院ではなく、中国に住んでいる外国人を対象としたクリニックでした。
なので中国人とアメリカ人の医師を中心としたクリニックで中国式の部分、アメリカ式の部分がドクターによって分かれている部分があり微妙に混在していました。
中国一般病院はまた違った体制を取っていると思うので、中国の渡航医療現場での中西医結合医療体制ということで読んでいただけたら、思います。
はじめに中西医結合医療とは?という所から解説いたします。
以前プレゼンに使用した資料ですがザックリとこのような感じです。
中医・西医2つとも比較してみてみましょう。
中医は中国伝統医学であり漢方・鍼灸・マッサージなどが当てはまります。
中医の利点・得意な所は
中医師(中国医学のドクター)が弁証論治にて患者の体質の把握から出ている症状まで詳しく分析をすることができます。
なので、
・なんだか調子が悪い、
・病院に行くほどの症状ではない
・症状が慢性化している
といった時に証をたてて原因をはっきりさせることができます。
また、何がどう影響しているのか全体像を把握することにも長けていています。そのため、
・症状に合った薬・施術を行うことで症状がひどくなるのを防ぐ、または発症させない(未病)
・ゆっくりと身体の症状を正常に戻すことができる
欠点としては
・治療効果が比較的緩徐。
・ウイルス性の疾患には比較的向かない
といったことが挙げられます。
では、我々に馴染みのある西医についてです。
利点は
・手術・服薬など症状のある局所を治療することができる。
・薬の作用に速効性がある。副作用が比較的強い。
・ウイルス性疾患の症状に強い
欠点は
・薬に速効性がある分副作用が比較的強い
・個々の体質・全体像、なりやすい病気など細かい部分が把握しずらい
・検査で原因がはっきりしないと対処ができない
ザックリですが2つともこのような特徴があります。
この欠点部分、お互いの足りない部分を補うことで各症状に対応した治療を行うのが西中医結合医療です。
私のいたクリニックは 西洋医学科・中国医学科の2部門に専門家に分かれていて
2人のドクターが診察で患者の症状や国籍に合わせて西医、中医どちらが治療に適切か判断をしていました。
次回、どのようにドクターがどのように西医・中医科に患者を分けていたか、医療スタッフの構成など書きたいと思いますので、今回はここまでで。